昨今、chatGPTをはじめとした生成AI市場は目覚ましい成長をしている。
この投資のチャンスに乗らない手はない。
今回は生成AI市場の株価を題材として、株価の相関関係を分析する手法を紹介する。
この方法を分散投資に役立てて資産形成の成功を祈る。
生成AI市場の株価相関
現在、生成AI市場はうなぎのぼりで株を上げている。
その中心にいるのは、NVIDIA(エヌビディア)である。
NVIDIAの株価はここ2年間でぐんぐん上昇している。
図に示したNVIDIAの株価は2年間で約6倍に跳ね上がった。

株価の相関
では今後、NVIDIAのような成長が生成AI市場の他社に見込めるだろうか。
それを知るには相関分析が役に立つ。
ここでいう相関は、2つの株価が連動している度合を示す。
つまり、相関のある株価は将来的に近い値動きをする可能性が高いことを意味する。
今回は生成AI市場の5社に注目して相関関係を図の中央に示した。
相関関係が統計的に有意であったとき、会社間のネットワークを太くプロットした。
2024年4月以前の相関と4月以降の相関ネットワークを見比べて、ARM社がNVIDIAと相関するようになったことが読み取れる。
これはARM社の経営が軌道に乗り、生成AI市場への参入に成功したととらえることができる。

将来の値動きを相関ネットワークから予想する
ここまでの分析結果を将来の値動きの予想に活かすことができる。
ここでは2つの活用方法を紹介する。
1.分散投資
分散投資によるリスク分散が重要であることは多くの投資家が推奨している。
リスク分散に利用できるのが相関ネットワークである。
相関は値動きの連動度合を示すので、相関がない株価をまとめて購入することでリスクを分散できる。
例えば、NVIDIAと東京エレクトロンを同時に買えば、生成AI市場に分散投資することができる。
2.日系企業の追従狙い
日本経済はアメリカ経済を追従することが多い。
特に生成AIのようなこれから流行る市場は日本が追従するだろう。
現在、日系の生成AI企業である東京エレクトロンとさくらインターネットは、まだアメリカの生成AI市場と相関の繋がりがない。
しかし、日本経済の追従を考えると図のように相関ネットワークが広がる可能性は高い。
相関ネットワークの分析は、新たな投資先の発見に繋がる。

まとめ
成長中の生成AI市場を相関ネットワークの視点で分析した。
相関を見ることでリスク分散や新たな投資先の発見に活用できることを示した。
今回の分析で、東京エレクトロンとさくらインターネットの株価上昇が期待できることが分かった。
みなさまの資産形成の成功を祈ります。
補足
- 相関はピアソンの相関検定を有意水準p = 0.05で求めた。
- ARM社が4月から生成AI市場に参入成功したのはこのニュースの影響?

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